咬合について(TMJの問題)

TMJと咬合について:このページではTMJの問題について

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咬合とTMJ

 TMJはどうして起こるのでしょう。咬合とその原因、解決方法を見てみましょう。

TMJの痛みとは

 TMJはある点でむち打ち症状に似ています。どちらもかかった人でないと本当の痛みは分かりません。むち打ち症は原因が外因であり、原因が持続しているわけではないので、いかに痛みを取り除くかが大切です。TMJは原因が持続しているわけなので原因を取り除かなければいけません。むち打ち症は急激な外圧により頸(くび)の筋肉がのびて神経が常にストレス状態になっているため、痛みを取り除いてやります。効果的なのは針による治療がよいと思われます。TMJの痛みはかかった人でないと理解できないくらい大変な痛みを伴います。頸から下の筋肉の数より頸から上の筋肉の数も大変多い、その筋肉は頭につながっており、頭痛、平行感覚の喪失、倦怠感、悪寒、などさまざまの症状が現れます。咬む時に常に異常な電気刺激が筋肉で発生しており、疲れと痛みが襲っているわけです。TMJは痛みの原因が持続しているわけなのでその原因を取り除かなければいけません。

第三大臼歯(親知らず)

 例えば、第三大臼歯(親知らず)が崩出してきて遠心より押したりして前歯部に叢生(乱杭歯)ができたりして咬み合わせがうまく咬み合わなくなってしまう場合、などがあります。また崩出した第三大臼歯の高さ、位置などで咬み合わせがずれてしまう場合があります。

 早期に第三大臼歯を抜歯すると問題が起こらない場合が多く、早期抜歯が望ましいと思われます。ただ7番が虫歯で、7番を抜歯して8番をその位置に誘導するような場合は例外ですが。もう一つ大事な点は、片方の第三大臼歯だけを抜歯したり、片顎だけを抜歯した状態で放置しておくと正中がずれて正常な咬合ができなくなって、ひどいときは顎変型症までもおこし、TMJを引き起こすこともあります。症状では早期に4本の第三大臼歯を抜歯してしまうことも大切です。

クラウン・インレイ

 虫歯治療のためインレイ、クラウンを入れた場合、十分な咬合調整をせず放置すると数カ月から数年でTMJの症状が出る場合があります。人間はある程度までは許容できる能力がありしばらくはなんでもないように生活できますが、ある時突然TMJの症状として現れます。咬合の高さに影響されることは割と少ないと思われますが、ずれによる咬合が大きな問題になってきます。その人の咬合にとってとても大切なポイントが低くなったりずれてしまった場合、歪みが生じてきます。

矯正治療によるTMJ

 矯正治療によって咬合のずれが生じる場合もあります。普通はTMJの患者は矯正中はTMJの問題から解放されます。しかし、正常な咬合(歯並びは悪いが、機能的に問題はない咬合の人)であった患者が矯正治療が終了した後にTMJの痛みを訴えるケースもあります。歯並びはきれいになっても機能的な問題が解決されていない場合などに起きます。ミッシング(交叉咬合)の場合、治療後交叉はなくなったがTMJは取り除けないと言うケースも考えられますが、オクルージョン( Occlusion )はとても大切なファクターです。また矯正医が正中を意識せずに矯正治療を行うと、ある一定の割合いでTMJを訴える患者が出ることがあります。これは上下顎の歯の対合歯がづれているために顎が変型したりして問題になってくるからです。

SAM2 咬合器

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